睡眠時無呼吸症候群(SAS)外来

写真:睡眠イメージ

SASは睡眠時無呼吸症候群(sleep apnea syndrome)の略語です。これはそもそも1990年代前半からアメリカでその社会的損失の大きさから注目されるようになりました。日本でも大きなニュースとして2003年に新幹線の運転手がSASにて居眠りして運転した旨の報道があり、広くSASが知れ渡るようになった気がします。

実際様々な研究からおそらく人口の「5%」くらいがSASである可能性があり、その中でも半数が治療が必要なレベルであると言われています。これを日本全国に照らし合わせると莫大な患者が存在することになります。特にその多い年代性別としては働き盛りの「50才台の男性」が最も頻度が高いとされています。

SASの何が悪いのか?何が問題なのか?という事ですが、有名なものとして「日中の過度の眠気」があります。これが前述の新幹線の事件やアメリカのスリーマイル島の原発事故に関わっていると言われています。実際SASが原因の交通事故は正常の「7倍」起こるとされています。

実はそれよりはるかに怖いのが「生活習慣病」や「動脈硬化性疾患」との関係です。その中でも「高血圧」「肥満」「高脂血症」「耐糖能異常(糖尿病)」はSASと密接な関係があるとされています。これらの病気は長い時間改善せずに存在し続けると「動脈硬化性疾患」である「脳卒中」や「心筋梗塞」などに繋がる恐れがあります。

具体的には例えば高血圧についてですが、SASになると全身の動脈の緊張が高まり、血圧が上昇傾向になると考えられています。実際アメリカで700人を対象に4年間観察した研究では無呼吸が一定以上存在すると「2倍から3倍」それだけで高血圧にかかる可能性があることが示されています。

またこれまた海外での研究では、SASでは肥満ではなくとも無呼吸が存在すると無呼吸を持たない人と比べて2型糖尿病になるリスクが「2倍」ほど高いことが明らかになっています。さらに、直接的な命の危険は無いにしても「精神的障害」や「性機能障害」なども示唆されており、単なる「眠気」のみならず様々な恐ろしい合併症があると言われています。これらは「こうこうこういう理屈で起こり得る」というだけではなく実際にSASによる合併症として認められている物ですので、やはりSASに関して、かかっている可能性のある方は早急に、かつ真剣に検査や治療に取り組まなくてはならないのではないでしょうか?

当院では本格的な入院による精密検査はできませんが、身近なクリニックとしてご自身でご自宅にて行える検査をお勧めしております。もちろん健康保険適応です。

実際には、クリニックにまずは受診して頂き、診察を受け、ご自宅にて検査をされ、結果をまた当院にて聞いて頂く、というだけです。 結果により更なる精密検査をご紹介するか、そのまま治療をお勧めするか、結果により担当医とご相談させて頂く事になります。

「ちゃんと寝ているはずなのにやたら昼間眠い」とか「家族に息が止まっていると言われる」家族にひどいいびきを言われる」など覚えのある方、また現在高血圧など治療中だけど主治医からSASとの関係を指摘される方など是非一度受診の上精査されることをお勧めいたします。是非ご検討ください。

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